頭高位での超音波ガイド下内頸静脈穿刺
狭心症の精査のため行った冠動脈造影に使用した造影剤により急性腎不全を起こし, さらにうっ血性心不全となった患者に, 中心静脈路および急性血液浄化のためのブラッドアクセスを超音波ガイド下に確保した. 起坐呼吸のため内頸静脈の穿刺体位は, 約45° の頭高位で行わざるをえなく, 空気塞栓が懸念されたが, 超音波診断装置を用いて内頸静脈が約45° の頭高位でも著明に拡張し, 吸気時の血管虚脱もなかったことを確認後, 安全にラインを確保できた. 頭低位になれない患者でも, 超音波ガイド下で安全に内頸静脈穿刺を行えることがあり, 中心静脈の穿刺困難が予想される患者では, 超音波ガイド下穿刺を行うことが安...
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| Published in | 日本臨床麻酔学会誌 Vol. 29; no. 1; pp. 61 - 64 |
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| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本臨床麻酔学会
2009
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0285-4945 1349-9149 |
| DOI | 10.2199/jjsca.29.61 |
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| Summary: | 狭心症の精査のため行った冠動脈造影に使用した造影剤により急性腎不全を起こし, さらにうっ血性心不全となった患者に, 中心静脈路および急性血液浄化のためのブラッドアクセスを超音波ガイド下に確保した. 起坐呼吸のため内頸静脈の穿刺体位は, 約45° の頭高位で行わざるをえなく, 空気塞栓が懸念されたが, 超音波診断装置を用いて内頸静脈が約45° の頭高位でも著明に拡張し, 吸気時の血管虚脱もなかったことを確認後, 安全にラインを確保できた. 頭低位になれない患者でも, 超音波ガイド下で安全に内頸静脈穿刺を行えることがあり, 中心静脈の穿刺困難が予想される患者では, 超音波ガイド下穿刺を行うことが安全管理のうえで重要である. |
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| ISSN: | 0285-4945 1349-9149 |
| DOI: | 10.2199/jjsca.29.61 |