気管気管支軟化症を合併した49,XXXXXの1例

X染色体を過剰にもち表現型が女性である一群をpolyX症候群とよび,このうち49,XXXXXは最も稀である.今回,49,XXXXXに気管気管支軟化症を合併した1例を経験した.特徴的な顔貌と心室中隔欠損症に加え遷延する呼吸障害を認め,気管支鏡検査を施行し気管気管支軟化症と診断した.生後3カ月で心内修復術を施行,経鼻持続陽圧呼吸補助を行い,1歳1カ月現在,本疾患に特徴的とされる成長障害を認めていない.我々の検索した限り49,XXXXXと気管気管支軟化症の合併例は認められず,49,XXXXXの症例で呼吸障害や哺乳障害を認める場合には積極的な気道病変の評価が望まれる....

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Published in日本周産期・新生児医学会雑誌 Vol. 58; no. 1; pp. 115 - 119
Main Authors 安田, 昌広, 杉本, 真里, 杉浦, 崇浩, 藤本, 英ミレナ, 村松, 幹司, 若野, 泰宏, 松林, 広樹, 戸川, 泰子, 加藤, 丈典
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本周産期・新生児医学会 2022
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ISSN1348-964X
2435-4996
DOI10.34456/jjspnm.58.1_115

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Summary:X染色体を過剰にもち表現型が女性である一群をpolyX症候群とよび,このうち49,XXXXXは最も稀である.今回,49,XXXXXに気管気管支軟化症を合併した1例を経験した.特徴的な顔貌と心室中隔欠損症に加え遷延する呼吸障害を認め,気管支鏡検査を施行し気管気管支軟化症と診断した.生後3カ月で心内修復術を施行,経鼻持続陽圧呼吸補助を行い,1歳1カ月現在,本疾患に特徴的とされる成長障害を認めていない.我々の検索した限り49,XXXXXと気管気管支軟化症の合併例は認められず,49,XXXXXの症例で呼吸障害や哺乳障害を認める場合には積極的な気道病変の評価が望まれる.
ISSN:1348-964X
2435-4996
DOI:10.34456/jjspnm.58.1_115