SHIMP による前庭機能評価

「はじめに」 Head Impulse Test (HIT)はHalmagyiとCurthoysが1988年に発表した, ベッドサイドでも施行可能な簡便な半規管機能検査である. HITの手技は, まず検者は被験者と正対するように座り, 被験者に検者の鼻先を見続けるよう指示する. 次に検者は被験者の側頭部を両手でしっかり把持し, 速く・小さく回転させる. 健常者にHITを行なうと, VORの働きにより視標(鼻先)を見続けることができる. 一方半規管機能低下例の患側方向にHITを行うと, 視標を見続けることができず, 代償性眼球運動(Catch Up Saccade, 以下CUS)が出現する. さ...

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Published inEquilibrium Research Vol. 77; no. 3; pp. 177 - 179
Main Author 新藤, 晋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本めまい平衡医学会 30.06.2018
日本めまい平衡医学会
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ISSN0385-5716
1882-577X
DOI10.3757/jser.77.177

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Summary:「はじめに」 Head Impulse Test (HIT)はHalmagyiとCurthoysが1988年に発表した, ベッドサイドでも施行可能な簡便な半規管機能検査である. HITの手技は, まず検者は被験者と正対するように座り, 被験者に検者の鼻先を見続けるよう指示する. 次に検者は被験者の側頭部を両手でしっかり把持し, 速く・小さく回転させる. 健常者にHITを行なうと, VORの働きにより視標(鼻先)を見続けることができる. 一方半規管機能低下例の患側方向にHITを行うと, 視標を見続けることができず, 代償性眼球運動(Catch Up Saccade, 以下CUS)が出現する. さらに同グループは2009年に高速カメラと頭位センサーを用いてHead Impulse中の眼位と頭位を記録し, PCで解析を行なうvideo Head Impulse Test (vHIT)を発表した. vHITのメリットはVORを客観的, 定量的に評価できることである.
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.77.177