慢性膵炎発症過程におけるアポトーシスとネクロプトーシスの役割

慢性膵炎発症過程におけるアポトーシスとネクロプトーシスの役割を解析する目的で,マウス膵分泌性トリプシンインヒビターSpink3遺伝子のプロモーター直下にヒトSPINK1遺伝子を置換し,慢性膵炎モデルマウスを作製した.さらに,このマウスから小胞体ストレスによるアポトーシス誘導に関与する遺伝子やネクロプトーシス実行因子を欠損した二重変異マウスを作製し,膵組織の病態変化を解析した.その結果,アポトーシスは慢性膵炎発症を抑制的に,ネクロプトーシスは病態の進行と炎症の重篤化に促進的に作用していることが示された....

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Published in膵臓 Vol. 31; no. 1; pp. 48 - 53
Main Authors 今中, 応亘, 大村谷, 昌樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本膵臓学会 25.02.2016
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ISSN0913-0071
1881-2805
DOI10.2958/suizo.31.48

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Summary:慢性膵炎発症過程におけるアポトーシスとネクロプトーシスの役割を解析する目的で,マウス膵分泌性トリプシンインヒビターSpink3遺伝子のプロモーター直下にヒトSPINK1遺伝子を置換し,慢性膵炎モデルマウスを作製した.さらに,このマウスから小胞体ストレスによるアポトーシス誘導に関与する遺伝子やネクロプトーシス実行因子を欠損した二重変異マウスを作製し,膵組織の病態変化を解析した.その結果,アポトーシスは慢性膵炎発症を抑制的に,ネクロプトーシスは病態の進行と炎症の重篤化に促進的に作用していることが示された.
ISSN:0913-0071
1881-2805
DOI:10.2958/suizo.31.48