医学・歯学分野におけるデータサイエンス教育と臨床データベースの構築

「はじめに」ビッグデータに対応できるデータサイエンティスト育成の必要性については, 文部科学省, 日本学術会議, 情報・システム研究機構からの報告書などにおいて強く訴えられてきた. その後, AI戦略2019の一環として, 歯学部歯学科・口腔保健学科・歯科衛生学科等においても, 2025年度までにすべての卒業生が数理・データサイエンス・AIを理解し, 具体的なデータに対して利活用できる能力を持つことを目標として, 取り組みが推進されている. 日本では巨大な医療ビッグデータであるレセプト情報が利活用されているが, 貴重なデータを社会還元する取組として, さらなる利活用と発展に大いに期待したい....

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Published in日本歯周病学会会誌 Vol. 63; no. 2; pp. 61 - 65
Main Author 木下, 淳博
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本歯周病学会 30.06.2021
日本歯周病学会
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ISSN0385-0110
1880-408X
DOI10.2329/perio.63.61

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Summary:「はじめに」ビッグデータに対応できるデータサイエンティスト育成の必要性については, 文部科学省, 日本学術会議, 情報・システム研究機構からの報告書などにおいて強く訴えられてきた. その後, AI戦略2019の一環として, 歯学部歯学科・口腔保健学科・歯科衛生学科等においても, 2025年度までにすべての卒業生が数理・データサイエンス・AIを理解し, 具体的なデータに対して利活用できる能力を持つことを目標として, 取り組みが推進されている. 日本では巨大な医療ビッグデータであるレセプト情報が利活用されているが, 貴重なデータを社会還元する取組として, さらなる利活用と発展に大いに期待したい. また, 歯周治療目的で記録される診療データを二次利用して行う後ろ向き研究も行われているが, 各研究者, 各機関の努力のみに頼ることには限界がある. 今後は, 日本歯周病学会として臨床データベースを構築し, 適切なルールの下で利活用できる体制が求められている.
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.63.61