ERCPの基本テクニックと胆管挿入困難例における対処法

[要旨]: ERCPを必要とする胆道疾患において, 選択的胆管挿入, すなわち, 胆管カニュレーションは, 胆道疾患の診断治療手技の基本である. しかし, どのような術者が施行しても, ある一定の割合で胆管挿入困難例は存在する. そのため, 成功率を上げるために様々な試みがなされている. 本稿では, いかにして偶発症を予防し, 胆管カニュレーションの成功率を向上させているか, 自験例, 文献的考察を踏まえ解説した. [はじめに] ERCPが臨床に導入されてから40年以上経過している. 初期には膵管, 胆管造影を施行し病変を診断することが目的であった. しかし, ESTが開発され, 処置具も開発...

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Published in胆道 Vol. 28; no. 1; pp. 28 - 35
Main Authors 露口, 利夫, 横須賀, 收, 杉山, 晴俊, 酒井, 裕司, 西川, 貴雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本胆道学会 31.03.2014
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ISSN0914-0077
1883-6879
DOI10.11210/tando.28.28

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Summary:[要旨]: ERCPを必要とする胆道疾患において, 選択的胆管挿入, すなわち, 胆管カニュレーションは, 胆道疾患の診断治療手技の基本である. しかし, どのような術者が施行しても, ある一定の割合で胆管挿入困難例は存在する. そのため, 成功率を上げるために様々な試みがなされている. 本稿では, いかにして偶発症を予防し, 胆管カニュレーションの成功率を向上させているか, 自験例, 文献的考察を踏まえ解説した. [はじめに] ERCPが臨床に導入されてから40年以上経過している. 初期には膵管, 胆管造影を施行し病変を診断することが目的であった. しかし, ESTが開発され, 処置具も開発, 改良されるようになり, また近年MRCPなどの画像診断の進歩に伴いERCPは, 治療が手技の中心となってきている1). ERCPの必要な胆道疾患において選択的胆管挿入, すなわち胆管カニュレーションは必須である.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando.28.28