当院における新鮮凍結血漿の適正使用に向けた取り組み

「はじめに」新鮮凍結血漿(以下, FFP)は保存前白血球除去が開始された平成19年から容量が1.5倍になったが, 供給量が増加していることから適正使用の推進が求められていた. 平成29年度の輸血用血液製剤の需要推計において血漿製剤の需要動向は今後緩やかに減少することが予測されているが, 高齢者人口の増加による影響で使用量が増加する可能性も示されているので, 引き続いて適正使用を進めることが必要である. 当院ではこれまで輸血室に配属された検査技師が輸血検査を行い, 製剤管理は配属された薬剤師により行われてきた. そのため, FFPの依頼に対して適応の確認がなされず過剰に払い出されたFFPについて...

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Published in日本輸血細胞治療学会誌 Vol. 64; no. 3; pp. 545 - 549
Main Authors 小池, 道明, 土屋, 明実, 岩尾, 憲明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会 30.06.2018
日本輸血・細胞治療学会
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ISSN1881-3011
1883-0625
DOI10.3925/jjtc.64.545

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Summary:「はじめに」新鮮凍結血漿(以下, FFP)は保存前白血球除去が開始された平成19年から容量が1.5倍になったが, 供給量が増加していることから適正使用の推進が求められていた. 平成29年度の輸血用血液製剤の需要推計において血漿製剤の需要動向は今後緩やかに減少することが予測されているが, 高齢者人口の増加による影響で使用量が増加する可能性も示されているので, 引き続いて適正使用を進めることが必要である. 当院ではこれまで輸血室に配属された検査技師が輸血検査を行い, 製剤管理は配属された薬剤師により行われてきた. そのため, FFPの依頼に対して適応の確認がなされず過剰に払い出されたFFPについて返却に関するルールがなく未使用で返却されることが多く, 適正使用が行われているとは言い難い状況であった. 平成28年4月より輸血室に配属されている検査技師が製剤管理も行う体制になったことを契機に輸血療法委員会を通してFFPの適正使用に向けた取り組みを開始したので, その成果について報告する.
ISSN:1881-3011
1883-0625
DOI:10.3925/jjtc.64.545