硬化性胆管炎の画像所見を呈した免疫チェックポイント阻害剤関連胆管炎

70歳代, 男性. X-1年9月, 当院呼吸器内科にて肺腺癌cStage4a(cT1bN2M1a)と診断され, 1st lineの化学療法として, カルボプラチン+パクリタキセル+ベバシズマブ+アテゾリズマブが開始され治療効果はPRであったが, X年4月に, 間歇的な心窩部痛と皮膚掻痒感を自覚し受診された. vital signに異常は認めなかったが軽度の心窩部圧痛を認め, 血液検査にて肝胆道系酵素の上昇を認めたため, 精査加療目的で当科入院加療となった. 入院時血液・生化学検査では, WBC;5950/μL, CRP;1.1mg/dl, T-Bil;2.3mg/dl, D-Bil;1.6mg...

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Published in胆道 Vol. 38; no. 2; pp. 215 - 218
Main Authors 中野, 遼太, 塩見, 英之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本胆道学会 31.05.2024
日本胆道学会
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ISSN0914-0077
1883-6879
DOI10.11210/tando.38.215

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Summary:70歳代, 男性. X-1年9月, 当院呼吸器内科にて肺腺癌cStage4a(cT1bN2M1a)と診断され, 1st lineの化学療法として, カルボプラチン+パクリタキセル+ベバシズマブ+アテゾリズマブが開始され治療効果はPRであったが, X年4月に, 間歇的な心窩部痛と皮膚掻痒感を自覚し受診された. vital signに異常は認めなかったが軽度の心窩部圧痛を認め, 血液検査にて肝胆道系酵素の上昇を認めたため, 精査加療目的で当科入院加療となった. 入院時血液・生化学検査では, WBC;5950/μL, CRP;1.1mg/dl, T-Bil;2.3mg/dl, D-Bil;1.6mg/dl, AST;101U/L, ALT;160U/L, ALP;1188U/L, γGTP;2020U/Lと肝胆道系酵素の著明な上昇を認めたが, IgG4の有意な上昇は見られなかった. 腹部超音波;肝外胆管~肝門部領域胆管を中心に, 約3mm程度の均一な胆管壁肥厚と軽度の肝外胆管拡張所見を認めた. 胆管内に結石等の閉塞起点は指摘されなかった.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando.38.215