既往歴と3D-CTで診断可能であったカテーテルアブレーション後に併発した肺静脈狭窄症の1例

背景.カテーテルアブレーション後の肺静脈狭窄症は呼吸器内科医にとって認知度が低い可能性がある.症例.69歳,男性.67歳および68歳時に心房細動に対しカテーテルアブレーションを施行された.当院人間ドック胸部X線にて,左中下肺野にすりガラス陰影を認めた.1か月後の胸部CTでは左上葉にすりガラス陰影と境界明瞭な浸潤影を認め入院した.気管支肺胞洗浄液は血性であり,経気管支肺生検では器質化肺炎の所見であった.入院時胸部CTを再検討し,3D画像に再構成し肺静脈狭窄症と診断した.結論.カテーテルアブレーションの既往がある場合,肺静脈狭窄症は念頭に置くべき疾患である....

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Published in気管支学 Vol. 45; no. 3; pp. 193 - 198
Main Authors 横関, 万里, 武内, 裕希, 村元, 美帆, 山中, 美和, 宮原, 隆成
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 25.05.2023
日本呼吸器内視鏡学会
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.45.3_193

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Summary:背景.カテーテルアブレーション後の肺静脈狭窄症は呼吸器内科医にとって認知度が低い可能性がある.症例.69歳,男性.67歳および68歳時に心房細動に対しカテーテルアブレーションを施行された.当院人間ドック胸部X線にて,左中下肺野にすりガラス陰影を認めた.1か月後の胸部CTでは左上葉にすりガラス陰影と境界明瞭な浸潤影を認め入院した.気管支肺胞洗浄液は血性であり,経気管支肺生検では器質化肺炎の所見であった.入院時胸部CTを再検討し,3D画像に再構成し肺静脈狭窄症と診断した.結論.カテーテルアブレーションの既往がある場合,肺静脈狭窄症は念頭に置くべき疾患である.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.45.3_193