腺腫内癌を伴う胆嚢幽門腺腺腫

66歳, 男性. 30年前より胆嚢隆起性病変を指摘され, 他院で経過観察となっていたが, 6年程前にフォローは終了となっていた. 今回人間ドックで改めて胆嚢隆起性病変を指摘され, 手術目的に当院当科へ紹介受診となった. 既往歴として, 61歳時に頭蓋咽頭腫で腫瘍切除術を施行され, 術後汎下垂体機能低下症となっていた. また, 66歳時より糖尿病にて内服治療されていた. 入院時血液検査: 血算, 生化学に異常値を認めず, 腫瘍マーカーとしてCEAは1.5ng/mLと基準値内であったが, CA19-9は51.2U/mLと軽度高値であった. 造影CT検査: 胆嚢底部に20mm大の早期から持続する造影...

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Published in胆道 Vol. 36; no. 2; pp. 185 - 188
Main Authors 大塚, 将之, 古川, 勝規, 酒井, 望, 岸本, 充, 久保木, 知, 高屋敷, 吏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本胆道学会 31.05.2022
日本胆道学会
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ISSN0914-0077
1883-6879
DOI10.11210/tando.36.185

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Summary:66歳, 男性. 30年前より胆嚢隆起性病変を指摘され, 他院で経過観察となっていたが, 6年程前にフォローは終了となっていた. 今回人間ドックで改めて胆嚢隆起性病変を指摘され, 手術目的に当院当科へ紹介受診となった. 既往歴として, 61歳時に頭蓋咽頭腫で腫瘍切除術を施行され, 術後汎下垂体機能低下症となっていた. また, 66歳時より糖尿病にて内服治療されていた. 入院時血液検査: 血算, 生化学に異常値を認めず, 腫瘍マーカーとしてCEAは1.5ng/mLと基準値内であったが, CA19-9は51.2U/mLと軽度高値であった. 造影CT検査: 胆嚢底部に20mm大の早期から持続する造影効果を伴う隆起性病変を認めた. 腫瘍の明らかな胆嚢壁への浸潤を認めず, 壁の変形なども認めていなかった. 胆嚢内に小結石を多数認めた. 明らかなリンパ節腫大は認められなかった. 超音波内視鏡検査: 胆嚢底部に造影効果を伴う28.1×22.6mm大の充実性腫瘍を認めた.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando.36.185