HLAクラスII結合ペプチド探索法の開発

  ヒト白血球抗原(human leukocyte antigens(HLA))遺伝子は様々な免疫系疾患と非常に強く関連することが知られている.近年,HLAの解析技術の進展およびHLAの遺伝子型推定法(imputation)の開発により,HLAと疾患との関連をより大規模に行うことが可能となりつつある.一方,HLAが疾患と関連する機序については十分に解明されていない点が多く残されており,今後,より多数のHLAアリルの機能性を明らかにする必要がある.その一つの試みとして著者らはHLAクラスII結合ペプチドの探索および結合性の評価を多数のアリルについて行うためのアッセイ系を開発している.本稿では,そ...

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Published in日本臨床免疫学会会誌 Vol. 40; no. 1; pp. 35 - 39
Main Authors 溝上, 雅史, 徳永, 勝士, 野口, 恵美子, 宮寺, 浩子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床免疫学会 2017
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ISSN0911-4300
1349-7413
DOI10.2177/jsci.40.35

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Summary:  ヒト白血球抗原(human leukocyte antigens(HLA))遺伝子は様々な免疫系疾患と非常に強く関連することが知られている.近年,HLAの解析技術の進展およびHLAの遺伝子型推定法(imputation)の開発により,HLAと疾患との関連をより大規模に行うことが可能となりつつある.一方,HLAが疾患と関連する機序については十分に解明されていない点が多く残されており,今後,より多数のHLAアリルの機能性を明らかにする必要がある.その一つの試みとして著者らはHLAクラスII結合ペプチドの探索および結合性の評価を多数のアリルについて行うためのアッセイ系を開発している.本稿では,その研究背景と測定法の概要を紹介する.
ISSN:0911-4300
1349-7413
DOI:10.2177/jsci.40.35