Orbital gyrusの形態に着目した開放しにくいsylvian fissureの術前評価と手術における留意点

「はじめに」sylvian fissure(SF)を広く開放するための阻害因子として, 発達したsylvian veinsの他に発達したposterior orbital gyrus(pOG)とlateral orbital gyrus(lateOG)が挙げられる. とりわけ, 発達したpOG後面は側頭葉に埋もれる形になり, この部位で側頭葉と広範に強く癒着しているとSFのproximal segmentであるstemならびにその深部のcisternの開放に難渋する. 今回われわれは, 術前の頭部CT軸位像所見からpOG後面の発達の程度を評価し, SFのproximal segmentの開放の...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 44; no. 4; pp. 288 - 294
Main Authors 今田, 裕尊, 貞友, 隆, 桑原, 政志, 勇木, 清, 右田, 圭介, 三原, 千惠, 川本, 仁志, 山田, 徹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2016
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.44.288

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Summary:「はじめに」sylvian fissure(SF)を広く開放するための阻害因子として, 発達したsylvian veinsの他に発達したposterior orbital gyrus(pOG)とlateral orbital gyrus(lateOG)が挙げられる. とりわけ, 発達したpOG後面は側頭葉に埋もれる形になり, この部位で側頭葉と広範に強く癒着しているとSFのproximal segmentであるstemならびにその深部のcisternの開放に難渋する. 今回われわれは, 術前の頭部CT軸位像所見からpOG後面の発達の程度を評価し, SFのproximal segmentの開放の難易度を簡便に予想する方法について検討し, 手術における留意点についても述べる. 「対象と方法」対象は, 2011年8月から2014年9月までの間に原則としてdistal trans-sylvian approach(TSA)にてclipping術を施行した32例で, 男性8例, 女性24例, 平均年齢69歳(48-82歳)であった.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.44.288