重心動揺計による動的平衡機能検査 (Foulage test) —健常者における生理的特性の検討
[緒言]平衡機能検査は静的検査と動的検査に分類することができる. 前者としては, 重心動揺計検査が一般的であり, 外周面積などで動揺を定量化することが可能である1)2). 一方, 後者としては, 足踏み検査3)4)や歩行検査5)が行われているが, これらは被験者の動揺の大きさを評価するものではなく, 主に回転角や偏倚を測定するものである. また, これらは閉眼でのみ評価される検査である. 一方, Body Tracking Test(BTT)のように重心動揺計を用いた動的平衡機能検査も存在するが, 指標を追視するため開眼でのみ行われ, 閉眼での検査はできない6). また, 3D歩行分析などの機...
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Published in | Equilibrium Research Vol. 71; no. 2; pp. 61 - 70 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本めまい平衡医学会
2012
日本めまい平衡医学会 |
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ISSN | 0385-5716 1882-577X |
DOI | 10.3757/jser.71.61 |
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Summary: | [緒言]平衡機能検査は静的検査と動的検査に分類することができる. 前者としては, 重心動揺計検査が一般的であり, 外周面積などで動揺を定量化することが可能である1)2). 一方, 後者としては, 足踏み検査3)4)や歩行検査5)が行われているが, これらは被験者の動揺の大きさを評価するものではなく, 主に回転角や偏倚を測定するものである. また, これらは閉眼でのみ評価される検査である. 一方, Body Tracking Test(BTT)のように重心動揺計を用いた動的平衡機能検査も存在するが, 指標を追視するため開眼でのみ行われ, 閉眼での検査はできない6). また, 3D歩行分析などの機器が開発されているが, 設置スペース, コストの面で一般に普及している検査ではない. そこで, 現在既に普及している重心動揺計を用いた一般外来で簡易に検査可能であり, 開眼・閉眼で動揺を定量化可能な動的平衡機能検査の開発が望まれるが, いくつかの問題点があった. |
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ISSN: | 0385-5716 1882-577X |
DOI: | 10.3757/jser.71.61 |