くも膜下出血に対する脳血管内手術―脳底動脈先端部破裂動脈瘤に対してコイル塞栓術を施行した1例
「症例」患者: 71歳 女性 主訴: 意識障害 既往歴: 特記すべきことなし. 現病歴: 路上で突然の頭痛を訴えて, そのまま卒倒した. 通行人が最寄の消防署へと直接駆け込み, 救急隊により当院高度救命救急センターへと搬送された. 「入室時現症」血圧140/70mmHg, 心拍数70bpm, 呼吸数6/min, 体温36.2℃, JCS 200, GCS E1V1M2, 瞳孔6mm/6mm, 対光反射 両側迅速, 眼球は正で固定し, 除脳硬直肢位を呈していた. 脳卒中を疑い, 十分な鎮静・鎮痛下に気管挿管による気道確保を行った. 引き続き, 意識障害の原因検索を行った. 血液検査所見(表1):...
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Published in | 日本医科大学医学会雑誌 Vol. 7; no. 2; pp. 97 - 102 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本医科大学医学会
2011
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ISSN | 1349-8975 1880-2877 |
DOI | 10.1272/manms.7.97 |
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Summary: | 「症例」患者: 71歳 女性 主訴: 意識障害 既往歴: 特記すべきことなし. 現病歴: 路上で突然の頭痛を訴えて, そのまま卒倒した. 通行人が最寄の消防署へと直接駆け込み, 救急隊により当院高度救命救急センターへと搬送された. 「入室時現症」血圧140/70mmHg, 心拍数70bpm, 呼吸数6/min, 体温36.2℃, JCS 200, GCS E1V1M2, 瞳孔6mm/6mm, 対光反射 両側迅速, 眼球は正で固定し, 除脳硬直肢位を呈していた. 脳卒中を疑い, 十分な鎮静・鎮痛下に気管挿管による気道確保を行った. 引き続き, 意識障害の原因検索を行った. 血液検査所見(表1): 血清カリウム低値を認める以外に特記すべき所見なかった. 心電図, 胸部単純X線写真: 特記すべき異常所見なし. 頭部単純CT(図1): 脳底槽を中心にくも膜下出血を認めた. 脳血管撮影(図2): 脳底動脈先端部に, 直径2.6mmの動脈瘤を認めた. |
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ISSN: | 1349-8975 1880-2877 |
DOI: | 10.1272/manms.7.97 |