急性期内頚動脈内膜剝離術後に過灌流症候群によるくも膜下出血をきたした1例
「はじめに」内頚動脈分岐部狭窄病変の治療は, 一般に内頚動脈内膜剥離術 (carotid endarterectomy : CEA) と頚動脈ステント留置術 (carotid artery stenting : CAS) が行われているが, これらの術後の共通の転帰不良因子の1つとして過灌流症候群が知られている. 過灌流症候群に続発して, まれに頭蓋内出血を発症することがあり, CEA術後の脳実質内出血 (intracerebral hemorrhage : ICH) の報告が散見される. しかし, くも膜下出血 (subarachnoid hemorrhage : SAH) の報告はきわめて...
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Published in | 脳卒中の外科 Vol. 47; no. 3; pp. 191 - 195 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
2019
日本脳卒中の外科学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0914-5508 1880-4683 |
DOI | 10.2335/scs.47.191 |
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Summary: | 「はじめに」内頚動脈分岐部狭窄病変の治療は, 一般に内頚動脈内膜剥離術 (carotid endarterectomy : CEA) と頚動脈ステント留置術 (carotid artery stenting : CAS) が行われているが, これらの術後の共通の転帰不良因子の1つとして過灌流症候群が知られている. 過灌流症候群に続発して, まれに頭蓋内出血を発症することがあり, CEA術後の脳実質内出血 (intracerebral hemorrhage : ICH) の報告が散見される. しかし, くも膜下出血 (subarachnoid hemorrhage : SAH) の報告はきわめて少ない. 今回われわれは, 脳梗塞急性期に行ったCEA術後, 過灌流症候群によりSAHをきたした症例を経験したため, 文献的考察を加え報告する. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.47.191 |