胆嚢管癌術後に発症した下部胆管癌
78歳, 男性. 2型糖尿病, 高血圧, 不安定狭心症, 胃癌の既往がある. 胆嚢管癌に対して1年6カ月前に肝左葉尾状葉切除, 肝外胆管切除術を施行した. 術後の経過観察中に腹部造影CT(computed tomography)で膵内胆管に腫瘤を認め, 精査を開始した. CEA(carcinoembryonic antigen)とCA19-9(carbohydrate antigen 19-9)がそれぞれ13.6ng/ml, 944U/mlと高値であった. 初回手術時腹部造影CT:胆嚢管から3管合流部に至る腫瘍を認めた. 右肝動脈への浸潤は認めなかった. 下部胆管には壁肥厚などの異常所見を認め...
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Published in | 胆道 Vol. 35; no. 4; pp. 701 - 706 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本胆道学会
31.10.2021
日本胆道学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0914-0077 1883-6879 |
DOI | 10.11210/tando.35.701 |
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Summary: | 78歳, 男性. 2型糖尿病, 高血圧, 不安定狭心症, 胃癌の既往がある. 胆嚢管癌に対して1年6カ月前に肝左葉尾状葉切除, 肝外胆管切除術を施行した. 術後の経過観察中に腹部造影CT(computed tomography)で膵内胆管に腫瘤を認め, 精査を開始した. CEA(carcinoembryonic antigen)とCA19-9(carbohydrate antigen 19-9)がそれぞれ13.6ng/ml, 944U/mlと高値であった. 初回手術時腹部造影CT:胆嚢管から3管合流部に至る腫瘍を認めた. 右肝動脈への浸潤は認めなかった. 下部胆管には壁肥厚などの異常所見を認めなかった. 初回手術時内視鏡的逆行性胆道造影:3管合流部に陰影欠損を認め, 胆嚢は造影されなかった. 低位合流の右前下区域枝(B5)の合流部は狭窄していた. 膵胆管合流異常は認めなかった. 経乳頭的生検では, 腫瘍部と左右肝管合流部から腺癌を認めた. |
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ISSN: | 0914-0077 1883-6879 |
DOI: | 10.11210/tando.35.701 |