化学療法を行なった肺癌患者に対するEPA強化栄養剤(プロシュア®)の投与経験

症例1は50歳代男性。肺腺癌に対して,プロシュア®2本/日を投与し放射線療法とカルボプラチン+ドセタキセルによる化学療法を行なった。体重は入院時62.4kgから退院前63.7kgと増加し,CRPは入院時3.08mg/dlから0.48mg/dlに低下,アルブミンは入院時3.6g/dlから退院前3.5g/dlに維持できた。症例2は60歳代男性。肺扁平上皮癌と診断し,プロシュア®2本/日と抗菌薬投与を行なった。1か月半後,カルボプラチン+S-1による化学療法と放射線療法を施行した。体重は入院時47.0kgから退院前47.2kgと維持,CRPは入院時15.45mg/dlから3.26mg/dlまで低下し...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 62; no. 1; pp. 21 - 25
Main Authors 柴原, 弘明, 中平, 健一, 山本, 絢子, 青山, 昌広, 林, 安津美, 西村, 大作
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2013
日本農村医学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0468-2513
1349-7421
DOI10.2185/jjrm.62.21

Cover

More Information
Summary:症例1は50歳代男性。肺腺癌に対して,プロシュア®2本/日を投与し放射線療法とカルボプラチン+ドセタキセルによる化学療法を行なった。体重は入院時62.4kgから退院前63.7kgと増加し,CRPは入院時3.08mg/dlから0.48mg/dlに低下,アルブミンは入院時3.6g/dlから退院前3.5g/dlに維持できた。症例2は60歳代男性。肺扁平上皮癌と診断し,プロシュア®2本/日と抗菌薬投与を行なった。1か月半後,カルボプラチン+S-1による化学療法と放射線療法を施行した。体重は入院時47.0kgから退院前47.2kgと維持,CRPは入院時15.45mg/dlから3.26mg/dlまで低下し,アルブミンは入院時2.6g/dlから退院前2.7g/dlに維持できた。プロシュア®投与により,化学療法肺癌患者で栄養状態の改善と抗炎症効果がみられた。
ISSN:0468-2513
1349-7421
DOI:10.2185/jjrm.62.21