遠位端の追加切開を要したCEA症例の検討

「はじめに」頚動脈狭窄症に対する外科的治療法としては, 頚動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy:CEA)と頚動脈ステント留置術(carotid artery stenting:CAS)があるが, 内科的治療の進歩やCASの増加に伴い, 近年CEAは相対的に減少しつつある. 一方で, アクセスルートの問題や造影剤の副作用, 不安定プラークや石灰化プラークなど, CEAがより適当と思われる症例が存在することや, 高齢者においてはCEAの優位性が指摘されていること, ガイドラインの位置づけとしてCASはCEAに対して非劣勢であることなどを考慮すれば, CEAの重要性は依然とし...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 46; no. 6; pp. 422 - 428
Main Authors 河野, 隆幸, 中川, 隆志, 笠毛, 太貴, 岳元, 裕臣, 天達, 俊博, 林, 建佑, 矢野, 茂敏, 大森, 雄樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2018
日本脳卒中の外科学会
Subjects
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.46.422

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Summary:「はじめに」頚動脈狭窄症に対する外科的治療法としては, 頚動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy:CEA)と頚動脈ステント留置術(carotid artery stenting:CAS)があるが, 内科的治療の進歩やCASの増加に伴い, 近年CEAは相対的に減少しつつある. 一方で, アクセスルートの問題や造影剤の副作用, 不安定プラークや石灰化プラークなど, CEAがより適当と思われる症例が存在することや, 高齢者においてはCEAの優位性が指摘されていること, ガイドラインの位置づけとしてCASはCEAに対して非劣勢であることなどを考慮すれば, CEAの重要性は依然として高い. CEAの選択においては, 患者のADLから症候/無症候, 既往, 内科的治療状況, 病変高位, プラーク性状, 脳循環予備能, 側副血行まで, 検討すべき項目は多岐にわたる.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.46.422