椎骨脳底動脈系頭蓋内動脈解離の保存的治療例における画像所見の経時的変化と長期的転帰

「はじめに」頭蓋内動脈解離の自然歴はいまだ不明な点があり, 治療方針の決定に苦慮する場合が少なくない. また, 長期的な画像所見の変化や転帰については大規模研究で追跡することが困難であり, 明らかになっていないのが現状である. 著者らは椎骨脳底動脈系頭蓋内動脈解離に関する中期的な画像所見の経時的変化と転帰について, 1995年に非出血例, 1996年に出血例について報告した. 今回, 椎骨脳底動脈系頭蓋内動脈解離の保存的治療例における画像所見の変化および転帰を, さらに長期にわたって調査, 検討したので報告する. 「対象・方法」千葉大学病院および関連施設で管理した椎骨脳底動脈系頭蓋内動脈解離例...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 43; no. 2; pp. 118 - 124
Main Authors 石毛, 聡, 小野, 純一, 松田, 信二, 樋口, 佳則, 町田, 利生, 永野, 修, 田島, 洋佑
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2015
日本脳卒中の外科学会
Subjects
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.43.118

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Summary:「はじめに」頭蓋内動脈解離の自然歴はいまだ不明な点があり, 治療方針の決定に苦慮する場合が少なくない. また, 長期的な画像所見の変化や転帰については大規模研究で追跡することが困難であり, 明らかになっていないのが現状である. 著者らは椎骨脳底動脈系頭蓋内動脈解離に関する中期的な画像所見の経時的変化と転帰について, 1995年に非出血例, 1996年に出血例について報告した. 今回, 椎骨脳底動脈系頭蓋内動脈解離の保存的治療例における画像所見の変化および転帰を, さらに長期にわたって調査, 検討したので報告する. 「対象・方法」千葉大学病院および関連施設で管理した椎骨脳底動脈系頭蓋内動脈解離例は200例であり, 内訳は出血例120例 (60%), 非出血例80例 (40%) であった. これらのうち, 内科的治療が行われ, 発症後6ヵ月以上の追跡が可能であった例は99例 (49.5%) であった.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.43.118