症候性頚動脈狭窄症に対するステント留置術後に小脳塞栓症をきたした1例
「はじめに」頚動脈狭窄症に対して, 頚動脈ステント留置術 (carotid artery stenting : CAS) と頚動脈内膜剥離術 (carotid endarterectomy : CEA) の総合的な評価は, 同等である. しかし, 種々のクリニカルエビデンスをひも解けば, CASがCEAに対して非劣性であるためにはembolic protection device (EPD) の使用が重要であることがわかる. しかし, EPDを使用していても術後に塞栓性合併症をきたす場合もある. 今回, 症候性狭窄に対しCASを選択し, 術後に小脳梗塞をきたした症例を経験したので報告する. 「...
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Published in | 脳卒中の外科 Vol. 45; no. 6; pp. 483 - 487 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
2017
日本脳卒中の外科学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0914-5508 1880-4683 |
DOI | 10.2335/scs.45.483 |
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Summary: | 「はじめに」頚動脈狭窄症に対して, 頚動脈ステント留置術 (carotid artery stenting : CAS) と頚動脈内膜剥離術 (carotid endarterectomy : CEA) の総合的な評価は, 同等である. しかし, 種々のクリニカルエビデンスをひも解けば, CASがCEAに対して非劣性であるためにはembolic protection device (EPD) の使用が重要であることがわかる. しかし, EPDを使用していても術後に塞栓性合併症をきたす場合もある. 今回, 症候性狭窄に対しCASを選択し, 術後に小脳梗塞をきたした症例を経験したので報告する. 「症例」症例は冠動脈バイパス術後で, 閉塞性動脈硬化症, 発作性心房細動の既往のある, 73歳, 男性. アスピリン, クロピドグレルおよびワルファリンの内服を継続していたが, 膀胱がんをきっかけにクロピドグレルのみの内服となっていた. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.45.483 |