クリッピング困難な中大脳動脈瘤に対するflow alteration treatmentにhybrid ORが有用であった1手術例
「はじめに」脳動脈瘤治療は, 開頭による頚部クリッピングと血管内治療による瘤内コイル塞栓術が主な治療法として確立されているが, これらの治療では根治し得ない難治性脳動脈瘤も存在する. 特に, 巨大または大型, 血栓化, 血豆状, 紡錘状動脈瘤などでは, 頭蓋内外バイパス手術併用下の母血管閉塞術やステントを併用した塞栓術, 近年では, flow diverterも用いられている. しかしながら, 動脈瘤近傍, あるいは動脈瘤自体から温存すべき重要な血管が分枝する場合には, 上記の方法では虚血性合併症が生じやすい. この場合, 脳動脈瘤への血流低下による血栓化によって瘤の縮小あるいは消失を得る,...
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Published in | 脳卒中の外科 Vol. 47; no. 6; pp. 444 - 450 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
2019
日本脳卒中の外科学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0914-5508 1880-4683 |
DOI | 10.2335/scs.47.444 |
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Summary: | 「はじめに」脳動脈瘤治療は, 開頭による頚部クリッピングと血管内治療による瘤内コイル塞栓術が主な治療法として確立されているが, これらの治療では根治し得ない難治性脳動脈瘤も存在する. 特に, 巨大または大型, 血栓化, 血豆状, 紡錘状動脈瘤などでは, 頭蓋内外バイパス手術併用下の母血管閉塞術やステントを併用した塞栓術, 近年では, flow diverterも用いられている. しかしながら, 動脈瘤近傍, あるいは動脈瘤自体から温存すべき重要な血管が分枝する場合には, 上記の方法では虚血性合併症が生じやすい. この場合, 脳動脈瘤への血流低下による血栓化によって瘤の縮小あるいは消失を得る, いわゆるflow alterationあるいはflow reduction treatmentが報告されている. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.47.444 |