末梢神経再生における細胞移植とリハビリテーション
「1. はじめに」 末梢神経損傷に対する治療として既に実臨床の場で自家神経移植が行われているが, そのためには移植に使われる神経の機能を失うことになる. 自家神経移植に代わる治療法として, 末梢神経損傷に対する細胞移植の基礎研究が進められている. また, 末梢神経再生を促進させる取り組みとして超音波照射や運動といったリハビリテーションの手技が用いられており, 細胞移植とリハビリテーションの併用が末梢神経再生のための新たな戦略として期待されている. そこで本稿では, 細胞治療とリハビリテーションを組み合わせた, 動物における末梢神経損傷に対する細胞移植とリハビリテーション効果について考察する....
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| Published in | 日本基礎理学療法学雑誌 Vol. 21; no. 1; pp. 9 - 15 |
|---|---|
| Main Authors | , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本基礎理学療法学会
18.12.2018
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 2186-0742 2434-0731 |
| DOI | 10.24780/jptf.21.1_9 |
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| Summary: | 「1. はじめに」 末梢神経損傷に対する治療として既に実臨床の場で自家神経移植が行われているが, そのためには移植に使われる神経の機能を失うことになる. 自家神経移植に代わる治療法として, 末梢神経損傷に対する細胞移植の基礎研究が進められている. また, 末梢神経再生を促進させる取り組みとして超音波照射や運動といったリハビリテーションの手技が用いられており, 細胞移植とリハビリテーションの併用が末梢神経再生のための新たな戦略として期待されている. そこで本稿では, 細胞治療とリハビリテーションを組み合わせた, 動物における末梢神経損傷に対する細胞移植とリハビリテーション効果について考察する. 「2. 末梢神経障害の分類」 末梢神経の軸索は内側から髄鞘, 結合組織(神経内膜, 神経周膜, 神経外膜)に囲まれており, それぞれの組織の障害の有無によってSeddonは一過性神経伝導障害(Neurapraxia), 軸索断裂(Axonotmesis), 神経断裂(Neurotmesis)の3段階に, SunderlandはGrade IからGrade Vの5段階に末梢神経損傷を分類している. |
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| ISSN: | 2186-0742 2434-0731 |
| DOI: | 10.24780/jptf.21.1_9 |