頭蓋内内頚動脈狭窄病変を伴う中大脳動脈閉塞症に対し緊急で経皮的血管形成術および血栓回収療法を施行した1例
「緒言」内頚動脈狭窄症は脳梗塞の危険因子であるが, その発症様式はプラークが破綻することによるA to A embolizationであることが多く, ときに脳主幹動脈閉塞をきたす症例を経験する. 頚部内頚動脈狭窄症を伴う, いわゆるtandem lesionの症例に対する急性期血行再建術の症例報告は散見されるが, 一方, われわれが渉猟した限りでは, 頭蓋内内頚動脈狭窄症を原因とするA to A embolismの症例に対し, 両病変に急性期血管内治療を行った報告は存在しない. 今回われわれは, 頭蓋内内頚動脈狭窄症から中大脳動脈閉塞症を発症し, 経皮的血管形成術(percutaneous...
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| Published in | 脳卒中の外科 Vol. 45; no. 1; pp. 53 - 58 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
2017
日本脳卒中の外科学会 |
| Subjects | |
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| ISSN | 0914-5508 1880-4683 |
| DOI | 10.2335/scs.45.53 |
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| Summary: | 「緒言」内頚動脈狭窄症は脳梗塞の危険因子であるが, その発症様式はプラークが破綻することによるA to A embolizationであることが多く, ときに脳主幹動脈閉塞をきたす症例を経験する. 頚部内頚動脈狭窄症を伴う, いわゆるtandem lesionの症例に対する急性期血行再建術の症例報告は散見されるが, 一方, われわれが渉猟した限りでは, 頭蓋内内頚動脈狭窄症を原因とするA to A embolismの症例に対し, 両病変に急性期血管内治療を行った報告は存在しない. 今回われわれは, 頭蓋内内頚動脈狭窄症から中大脳動脈閉塞症を発症し, 経皮的血管形成術(percutaneous transluminal angioplasty:PTA)を行った後, 血栓回収療法を施行した1例を経験した. 周術期および術後管理に関する注意点について述べ, 治療戦略について文献的考察を含めて報告する. |
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| ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
| DOI: | 10.2335/scs.45.53 |