未破裂脳動脈瘤クリッピング術における周術期痙攣の検討

「緒言」未破裂脳動脈瘤に対する開頭クリッピング術は破裂の予防のための手技であり, できるだけ合併症を少なく, 生活の質を下げることのないように行わなければならない. 未破裂脳動脈瘤クリッピング術後に痙攣およびてんかん発作が発生する頻度は0.1-9.2%との報告があるが, 詳細な検討がなされた文献は少ない. 今回われわれは, 未破裂脳動脈瘤に対しクリッピング術を施行し, 術後早期に生じた痙攣とその後の追跡結果について検討した. 「対象と方法」2007年8月から2014年7月までの7年間に, 当センターで未破裂脳動脈瘤に対し開頭クリッピング術を行った235人, 251手術を対象とした. 対象患者の...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 45; no. 1; pp. 35 - 40
Main Authors 鈴木, 明文, 前田, 匡輝, 小林, 慎弥, 引地, 堅太郎, 師井, 淳太, 齋藤, 浩史, 石川, 達哉, 田邉, 淳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2017
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.45.35

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Summary:「緒言」未破裂脳動脈瘤に対する開頭クリッピング術は破裂の予防のための手技であり, できるだけ合併症を少なく, 生活の質を下げることのないように行わなければならない. 未破裂脳動脈瘤クリッピング術後に痙攣およびてんかん発作が発生する頻度は0.1-9.2%との報告があるが, 詳細な検討がなされた文献は少ない. 今回われわれは, 未破裂脳動脈瘤に対しクリッピング術を施行し, 術後早期に生じた痙攣とその後の追跡結果について検討した. 「対象と方法」2007年8月から2014年7月までの7年間に, 当センターで未破裂脳動脈瘤に対し開頭クリッピング術を行った235人, 251手術を対象とした. 対象患者の年齢は33-83(平均±標準偏差:63.0±9.1)歳, 男性78人, 女性157人であった. 脳動脈瘤の部位は中大脳動脈(middle cerebral artery:MCA)104例, 内頚動脈(internal carotid artery:ICA)77例, 前交通動脈(anterior communicating artery:Acom)50例, 前大脳動脈(anterior cerebral artery:ACA)12例, 脳底動脈(basilar artery:BA)または椎骨動脈(vertebral artery:VA)8例であった
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.45.35