回復期リハビリテーション病棟に入院中の脳血管疾患後片麻痺を対象とした歩行自立判断のためのパフォーマンステストのカットオフ値

【目的】歩行は日常生活でもっとも使用される移動手段であり,高齢者では歩行能力と日常生活範囲に関係がある。歩行が自立することにより様々な利点があるため歩行自立の判断は根拠をもっておこなうことが必要である。本研究の目的は,初発の脳血管疾患後片麻痺を対象とし,歩行自立判断のためのカットオフ値を得ることである。【方法】回復期病棟に入院していた初発脳血管疾患後片麻痺者に対し,Timed Up and Go test(以下,TUG),麻痺側下肢荷重率(以下,荷重率),Functional Balance Scale(以下,FBS)を測定した。そして,これらの評価指標における歩行の自立を判断するカットオフ値...

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Published in理学療法学 Vol. 38; no. 7; pp. 481 - 488
Main Authors 古川, 広明, 重國, 宏次, 清藤, 恭貴, 北地, 雄, 佐藤, 優史, 原, 辰成, 原島, 宏明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 20.12.2011
日本理学療法士協会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.KJ00007731335

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Summary:【目的】歩行は日常生活でもっとも使用される移動手段であり,高齢者では歩行能力と日常生活範囲に関係がある。歩行が自立することにより様々な利点があるため歩行自立の判断は根拠をもっておこなうことが必要である。本研究の目的は,初発の脳血管疾患後片麻痺を対象とし,歩行自立判断のためのカットオフ値を得ることである。【方法】回復期病棟に入院していた初発脳血管疾患後片麻痺者に対し,Timed Up and Go test(以下,TUG),麻痺側下肢荷重率(以下,荷重率),Functional Balance Scale(以下,FBS)を測定した。そして,これらの評価指標における歩行の自立を判断するカットオフ値を検討した。【結果】歩行自立のためのカットオフ値はTUG快適速度条件,TUG最大速度条件,荷重率,FBSでそれぞれ,21.6秒,15.6秒,0.70,45.5点であった。【結論】初発の脳血管疾患後片麻痺者の歩行自立を判断する際には,今回のカットオフ値により良好な判断が可能となる。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00007731335