亜急性期の筋炎患者に対する運動療法効果と運動負荷量の検討

【目的】本研究の目的は,亜急性期の筋炎患者に対する運動療法効果と運動負荷量について検討することである。【方法】発症後1〜6週の筋炎患者11例を対象に,中等度の負荷量で筋力・持久力トレーニングを主体とした運動療法を実施し,実施前後の膝伸展筋力,歩行自立度,6分間歩行距離を比較検討した。【結果】運動療法完遂症例は11例中8例であった。3例は筋痛や筋原性酵素値の上昇などにより完遂できなかった。完遂できた8例について解析を行った結果,膝伸展筋力は有意な改善が認められなかったが,歩行自立度と6分間歩行距離は有意な改善が認められた。【結語】亜急性期の筋炎患者に対する運動療法は低負荷から開始し,筋痛や筋原性...

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Published in理学療法学 Vol. 40; no. 2; pp. 116 - 117
Main Authors 道免, 和久, 山内, 真哉, 児玉, 典彦, 森下, 慎一郎, 眞渕, 敏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 20.04.2013
日本理学療法士協会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.KJ00008636894

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Summary:【目的】本研究の目的は,亜急性期の筋炎患者に対する運動療法効果と運動負荷量について検討することである。【方法】発症後1〜6週の筋炎患者11例を対象に,中等度の負荷量で筋力・持久力トレーニングを主体とした運動療法を実施し,実施前後の膝伸展筋力,歩行自立度,6分間歩行距離を比較検討した。【結果】運動療法完遂症例は11例中8例であった。3例は筋痛や筋原性酵素値の上昇などにより完遂できなかった。完遂できた8例について解析を行った結果,膝伸展筋力は有意な改善が認められなかったが,歩行自立度と6分間歩行距離は有意な改善が認められた。【結語】亜急性期の筋炎患者に対する運動療法は低負荷から開始し,筋痛や筋原性酵素値,筋力変化などを確認しながら徐々に負荷量を上げていくことが望ましいと考えられた。特に,筋力トレーニングの負荷量は慎重に設定する必要があると考えられた。一方で,持久力トレーニングは,症状が安定していれば,中等度の負荷量で行うことで歩行能力の改善につながると考えられた。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00008636894