健常成人に対する電気刺激療法が血圧および眼圧に与える影響

【背景】2型糖尿病(Diabetes Mellitus:以下,DM)患者に対する運動療法の代替手段として電気刺激療法(Electrical stimulation:以下,ES)の有用性が報告されているが,運動による血圧上昇や眼圧上昇を避けるため運動療法が禁忌となる糖尿病合併症例に対するESの安全性はあきらかにされていない。【目的】ESが眼圧に与える影響をあきらかにすること。【方法】健常男性8名(平均年齢24.3±1.3歳)を対象に安静15分の後,電気刺激装置を用いて両大腿,両下腿に対してESを行った。刺激強度は50Hzで対象者に疼痛を認めない程度として30分間行い,ES終了後は回復を5分間行っ...

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Published in理学療法学 Vol. 40; no. 2; pp. 122 - 123
Main Authors 平田, 和彦, 對東, 俊介, 日當, 泰彦, 山根, 淳司, 松木, 良介, 河江, 敏広, 島田, 昇, 木村, 浩彰, 雁瀬, 明, 伊藤, 義広
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 20.04.2013
日本理学療法士協会
Japanese Society of Physical Therapy
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.kj00008636897

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Summary:【背景】2型糖尿病(Diabetes Mellitus:以下,DM)患者に対する運動療法の代替手段として電気刺激療法(Electrical stimulation:以下,ES)の有用性が報告されているが,運動による血圧上昇や眼圧上昇を避けるため運動療法が禁忌となる糖尿病合併症例に対するESの安全性はあきらかにされていない。【目的】ESが眼圧に与える影響をあきらかにすること。【方法】健常男性8名(平均年齢24.3±1.3歳)を対象に安静15分の後,電気刺激装置を用いて両大腿,両下腿に対してESを行った。刺激強度は50Hzで対象者に疼痛を認めない程度として30分間行い,ES終了後は回復を5分間行った。測定開始から終了時までは連続指血圧計による収縮期血圧(Systolic Blood Pressure:以下,SBP),拡張期血圧(Diastolic Blood Pressure:以下,DBP)測定を行った。眼圧は手持眼圧計にて安静時,ES施行中5分毎,回復で測定を行った。統計学的解析として多重比較検定を行い,血圧と眼圧の経時的変化を検討した。【結果】SBP,DBP,眼圧は安静時と比較し,ES施行中および回復で有意な変化を認めなかった。【結論】ESは健常者の眼圧上昇を引き起こさないことから,運動療法が禁忌であるDMの合併症を有する患者に対して運動療法の代替手段となりうる可能性がある。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.kj00008636897