クリニカルリーズニングに基づく腰部疾患に対する理学療法

「はじめに」 クリニカルリーズニングは, セラピストが患者およびその家族, 医療に携わるチームのメンバーと共同し, 臨床データやクライアントが選択したことがらと専門的な判断と知識に基づき, 意義, 到達目標, 医療の方策を構築するプロセスであると定義されている. 臨床場面において, 生物医学的, 心理的知識などの命題的知識と問診, 推論および治療手技の実践的技術や方策を指す専門技巧的知識, 個人的な経験に由来した人的知識などの非命題的知識を相互に関連づけ, 実在する患者の問題点をあきらかにする必要性がある. 本稿では臨床場面におけるクリニカルリーズニングを基盤とした, 情報収集から問題点の抽出...

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Published in理学療法学 Vol. 41; no. 8; pp. 588 - 591
Main Authors 常盤, 直孝, 徳田, 一貫, 木藤, 伸宏, 川嶌, 眞人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 20.12.2014
日本理学療法士協会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.KJ00009647384

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Summary:「はじめに」 クリニカルリーズニングは, セラピストが患者およびその家族, 医療に携わるチームのメンバーと共同し, 臨床データやクライアントが選択したことがらと専門的な判断と知識に基づき, 意義, 到達目標, 医療の方策を構築するプロセスであると定義されている. 臨床場面において, 生物医学的, 心理的知識などの命題的知識と問診, 推論および治療手技の実践的技術や方策を指す専門技巧的知識, 個人的な経験に由来した人的知識などの非命題的知識を相互に関連づけ, 実在する患者の問題点をあきらかにする必要性がある. 本稿では臨床場面におけるクリニカルリーズニングを基盤とした, 情報収集から問題点の抽出の過程に重点をおき, 理学療法の展開までについて述べる. 「症例呈示」 症例は, 40歳代男性, 身長168cm, 体重90kg, BMI32kg/m2. 診断名は, 第4-5腰椎椎間板ヘルニア, 外傷性腰椎椎間板症であった.
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00009647384