CISS画像により病変部周囲の位置関係を評価した脳動脈瘤の2例

「はじめに」内頚動脈後交通動脈分岐部動脈瘤(internal carotid artery-posterior communicating artery aneurysm:IC-PCAN)と脳底動脈上小脳動脈分岐部動脈瘤(basilar artery-superior cerebellar artery aneurysm:BA-SCA AN)は, 動脈瘤による圧迫で動眼神経麻痺を呈することがある. クリッピング術では動脈瘤と動眼神経の位置関係を視認して除圧することが可能だが, 瘤内塞栓術では動眼神経の走行を客観的に把握することができない. MRIシークエンスの1つであるconstructive...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 49; no. 4; pp. 287 - 291
Main Authors 園部, 真也, 佐藤, 元彦, 吉田, 昌弘, 岩渕, 直也, 冨永, 悌二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2021
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.49.287

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Summary:「はじめに」内頚動脈後交通動脈分岐部動脈瘤(internal carotid artery-posterior communicating artery aneurysm:IC-PCAN)と脳底動脈上小脳動脈分岐部動脈瘤(basilar artery-superior cerebellar artery aneurysm:BA-SCA AN)は, 動脈瘤による圧迫で動眼神経麻痺を呈することがある. クリッピング術では動脈瘤と動眼神経の位置関係を視認して除圧することが可能だが, 瘤内塞栓術では動眼神経の走行を客観的に把握することができない. MRIシークエンスの1つであるconstructive interference in steady-state(CISS)画像は, 脳槽内の構造物を高い分解能で描出することができる. 動脈瘤と動眼神経の位置関係の評価にCISS画像を用い, 動眼神経麻痺の機序を検討した瘤内塞栓術の2例を報告する. 「症例」〈症例1〉81歳, 女性. 主訴:頭痛. 既往歴:特記すべき事項なし. 現病歴:突然の頭痛を発症した翌日に当院を受診した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.49.287