病態別にみた新鮮凍結血漿の適正使用について
「はじめに」 新鮮凍結血漿(fresh frozen plasma, 以下FFP)は, 血漿因子の欠乏による病態の改善を目的に使用する. 特に凝固因子を補充することによる止血の促進効果(治療的投与)を目的とする場合が多い. FFPの使用は, 他の血液製剤と同様に「血液製剤の使用指針(以下, 使用指針)」の遵守が求められ, 適応とされる7病態と不適切使用とされる6病態が提示されている. 適正使用については病院全体の使用量を評価するだけではなく, 症例ごとの検証が必要となる. 本検討は当院におけるFFPの使用状況について「使用指針」に提示された病態別に解析し, 使用の適正性について検討することを目...
Saved in:
Published in | 日本輸血細胞治療学会誌 Vol. 68; no. 1; pp. 23 - 27 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
25.02.2022
日本輸血・細胞治療学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1881-3011 1883-0625 |
DOI | 10.3925/jjtc.68.23 |
Cover
Summary: | 「はじめに」 新鮮凍結血漿(fresh frozen plasma, 以下FFP)は, 血漿因子の欠乏による病態の改善を目的に使用する. 特に凝固因子を補充することによる止血の促進効果(治療的投与)を目的とする場合が多い. FFPの使用は, 他の血液製剤と同様に「血液製剤の使用指針(以下, 使用指針)」の遵守が求められ, 適応とされる7病態と不適切使用とされる6病態が提示されている. 適正使用については病院全体の使用量を評価するだけではなく, 症例ごとの検証が必要となる. 本検討は当院におけるFFPの使用状況について「使用指針」に提示された病態別に解析し, 使用の適正性について検討することを目的とした. 「対象と方法」 本検討は2019年1月1日から同年12月31日までに, 札幌医科大学附属病院(29診療科, 一般病床数890床)でFFPが投与された症例のうち, 新生児・小児への使用および血漿交換目的を除いた312症例を対象とした. |
---|---|
ISSN: | 1881-3011 1883-0625 |
DOI: | 10.3925/jjtc.68.23 |