近赤外線スペクトロスコピーを用いて頚動脈ステント留置術後過灌流現象を評価する妥当性についての検証
「はじめに」頚部頚動脈ステント留置術(carotid artery stenting:CAS)術後の過灌流症候群は, 頚動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy:CEA)の術後と同様に, ひとたび発症すると転帰を悪化させる随伴症状であることが知られている. このため, 過灌流症候群の発症を予防することは周術期管理の課題の1つであり, これまで主に術前後の脳血流評価の観点からさまざまな報告がなされている. 脳血流評価は, single-photon emission computed tomography(SPECT)などでこれまで行われてきたが, これらの検査は比較的定量性...
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Published in | 脳卒中の外科 Vol. 45; no. 1; pp. 1 - 6 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
2017
日本脳卒中の外科学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0914-5508 1880-4683 |
DOI | 10.2335/scs.45.1 |
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Summary: | 「はじめに」頚部頚動脈ステント留置術(carotid artery stenting:CAS)術後の過灌流症候群は, 頚動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy:CEA)の術後と同様に, ひとたび発症すると転帰を悪化させる随伴症状であることが知られている. このため, 過灌流症候群の発症を予防することは周術期管理の課題の1つであり, これまで主に術前後の脳血流評価の観点からさまざまな報告がなされている. 脳血流評価は, single-photon emission computed tomography(SPECT)などでこれまで行われてきたが, これらの検査は比較的定量性に優れるものの, 検査のタイミングによっては当該症例の過灌流状態を見逃す可能性は否定できない. 近赤外線スペクトロスコピー(near-infrared spectroscopy:NIRS)は, 患者への侵襲を伴わずに連続的な評価が可能であることが特長であり, 近年NIRSによる局所酸素飽和度(regional oxygen saturation:rSO2)の評価が臨床で盛んに行われている. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.45.1 |