健常成人における立位踵あげテストの検討

徒手筋力テスト(MMT)では足関節底屈筋力を評価する方法として,立位踵上げテストが用いられている。本研究は日本人の踵上げ回数の有効下限値を求め,また踵上げテストの回数と足関節底屈筋の等尺性筋力との関係を検討する事を目的とした。対象は,健常成人40名(平均年齢26.8 ± 6.5歳,体重61.2 ± 14.1kg)で,立位踵上げの回数と等尺性最大筋力を測定した。対象の平均踵上げ回数は右が42.1回,左が35.9回で,95%下限値は,右20回,左14回であった。平均筋トルクは右が134.7N・m,左が137.3N・m,平均筋トルク体重比は右が2.18N・m/kg,左が2.23N・m/kgであった。...

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Published in理学療法学 Vol. 27; no. 2; pp. 43 - 47
Main Authors 山田, 幸信, 高橋, 善雄, 藤澤, 宏幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 31.03.2000
日本理学療法士協会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.kj00001308497

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Summary:徒手筋力テスト(MMT)では足関節底屈筋力を評価する方法として,立位踵上げテストが用いられている。本研究は日本人の踵上げ回数の有効下限値を求め,また踵上げテストの回数と足関節底屈筋の等尺性筋力との関係を検討する事を目的とした。対象は,健常成人40名(平均年齢26.8 ± 6.5歳,体重61.2 ± 14.1kg)で,立位踵上げの回数と等尺性最大筋力を測定した。対象の平均踵上げ回数は右が42.1回,左が35.9回で,95%下限値は,右20回,左14回であった。平均筋トルクは右が134.7N・m,左が137.3N・m,平均筋トルク体重比は右が2.18N・m/kg,左が2.23N・m/kgであった。踵上げ回数と筋トルクの間及び,踵上げ回数と筋トルク体重比の間には明らかな相関は認められなかった。また,MMTの踵上げ回数の正常値より,本研究の踵上げ回数の下限値の方が小さいという結果が得られ,MMTの判定基準を再考する必要があることが示唆された。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.kj00001308497