心臓血管外科手術後のリハビリテーションプログラム改訂前後での成績比較
心臓外科手術後のリハビリテーションプログラムにおいて,より早期の離床,ADL獲得に向けたFast track programを作成し,その効果を検討した。対象は2005年に,当院で心臓血管外科手術をうけた194例,対照群は2000年の症例174例とした。Fast track programは,手術後1日目に端座位または立位をとり,手術後2日目に起立・歩行を開始し,1週間以内に病棟内歩行を自立させていくプログラムで,3日間以上遅延した症例を遅延群と定義した。今回の調査では,遅延率が44.3%となり,前回の調査(49.4%)に比べて減少した。病棟内歩行自立までは順調群で手術後6.8日(2000年は...
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Published in | 理学療法学 Vol. 35; no. 2; pp. 56 - 61 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本理学療法士学会
20.04.2008
日本理学療法士協会 Japanese Society of Physical Therapy |
Subjects | |
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ISSN | 0289-3770 2189-602X |
DOI | 10.15063/rigaku.kj00004908652 |
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Summary: | 心臓外科手術後のリハビリテーションプログラムにおいて,より早期の離床,ADL獲得に向けたFast track programを作成し,その効果を検討した。対象は2005年に,当院で心臓血管外科手術をうけた194例,対照群は2000年の症例174例とした。Fast track programは,手術後1日目に端座位または立位をとり,手術後2日目に起立・歩行を開始し,1週間以内に病棟内歩行を自立させていくプログラムで,3日間以上遅延した症例を遅延群と定義した。今回の調査では,遅延率が44.3%となり,前回の調査(49.4%)に比べて減少した。病棟内歩行自立までは順調群で手術後6.8日(2000年は7.2日),遅延群で手術後17.9日(2000年は15.3日)であった。今回の調査でプログラムを見直した結果,2000年に比べ遅延率は低下し,その効果を認めた。一方,高齢者や遅延例の更なる重症例などが増加し,遅延例の特徴の変化を認めた。 |
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ISSN: | 0289-3770 2189-602X |
DOI: | 10.15063/rigaku.kj00004908652 |