日本の大学・研究機関における研究データの管理,保管,公開:質問紙調査に基づく現状報告

研究データ共有に関して,新しい研究のあり方のビジョン,国・地域を超えた標準的ルールの設定,国・地域としての推進策などが議論されている。しかし,研究におけるデータ共有を推進するための具体的な施策については,海外でも事例報告や現状調査がなされだしたところである。本稿では,日本の大学・研究機関における,研究データの管理,保管,公開の現状に関して行った質問紙調査の結果を報告する。494機関に対して,研究データのオープン化の現状認識,研究データに関するガイドラインおよび管理計画,研究データ公開のための機関としての整備状況などについて尋ねた。その結果,データ管理計画もデータ保管のための整備もほとんど進んで...

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Published inJournal of information processing and management Vol. 60; no. 2; pp. 119 - 127
Main Authors 倉田, 敬子, 松林, 麻実子, 武田, 将季
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Tokyo 国立研究開発法人 科学技術振興機構 01.01.2017
Japan Science and Technology Agency
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ISSN0021-7298
1347-1597
DOI10.1241/johokanri.60.119

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Summary:研究データ共有に関して,新しい研究のあり方のビジョン,国・地域を超えた標準的ルールの設定,国・地域としての推進策などが議論されている。しかし,研究におけるデータ共有を推進するための具体的な施策については,海外でも事例報告や現状調査がなされだしたところである。本稿では,日本の大学・研究機関における,研究データの管理,保管,公開の現状に関して行った質問紙調査の結果を報告する。494機関に対して,研究データのオープン化の現状認識,研究データに関するガイドラインおよび管理計画,研究データ公開のための機関としての整備状況などについて尋ねた。その結果,データ管理計画もデータ保管のための整備もほとんど進んでいないこと,研究不正行為への対応のためのガイドラインのみ対応がなされていることが明らかになった。
Bibliography:ObjectType-Article-1
SourceType-Scholarly Journals-1
ObjectType-Feature-2
content type line 14
ISSN:0021-7298
1347-1597
DOI:10.1241/johokanri.60.119