健常者における暗順応時間がRAPDx®の測定結果と 再現性に及ぼす影響
RAPDx®を用い,相対的瞳孔求心路障害(RAPD)と対光反射を測定し,暗順応時間が測定結果と再現性に及ぼす影響を検討した.暗順応1,5,10分にて測定し,各パラメータを時間別に比較した.また3日間の連続測定を行い,再現性の検討も行った.RAPDを評価するパラメータ(Amplitude score,Latency score)は,時間別に有意差は認めなかったが,個体内で0.3 log units程度の範囲内で変動を認めた.対光反射のパラメータで縮瞳幅や潜時,縮瞳・散瞳速度は,暗順応1分と5,10分の間に有意差を認め,再現性は良好であった.RAPDx®による測定は,暗順応1分でも視入力の左右差の...
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Published in | Neuro-Ophthalmology Japan Vol. 32; no. 3; pp. 263 - 268 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本神経眼科学会
25.09.2015
The Japanese Neuro-Ophthalmology Society |
Subjects | |
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ISSN | 0289-7024 2188-2002 |
DOI | 10.11476/shinkeiganka.32.263 |
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Summary: | RAPDx®を用い,相対的瞳孔求心路障害(RAPD)と対光反射を測定し,暗順応時間が測定結果と再現性に及ぼす影響を検討した.暗順応1,5,10分にて測定し,各パラメータを時間別に比較した.また3日間の連続測定を行い,再現性の検討も行った.RAPDを評価するパラメータ(Amplitude score,Latency score)は,時間別に有意差は認めなかったが,個体内で0.3 log units程度の範囲内で変動を認めた.対光反射のパラメータで縮瞳幅や潜時,縮瞳・散瞳速度は,暗順応1分と5,10分の間に有意差を認め,再現性は良好であった.RAPDx®による測定は,暗順応1分でも視入力の左右差の評価は可能であるが,対光反射のパラメータでの経時的な定量評価は,最低5分の暗順応が望ましいと考えられる. |
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ISSN: | 0289-7024 2188-2002 |
DOI: | 10.11476/shinkeiganka.32.263 |