安定同位体セシウムを用いた子牛のセシウム体内移行抑制効果に関する予備的検討

ベントナイトのセシウム体内移行抑制効果について調べた。実験には,ホルスタイン種子牛6頭を使用し,28日の実験期間中,全頭に安定同位体の塩化セシウム(3.0mg/kg/day)を人工乳に溶解し,投与した。塩化セシウムに加えベントナイト0.5w/v%を人工乳に懸濁した投与群(n=3)と塩化セシウムのみの対照群(n=3)の2群を設定した。実験開始0,1,2,3,7,14,21および28日目に採血,28日目に骨格筋,心臓,肝臓,腎臓および糞便を採材し,ICP-MS (inductively coupled plasma mass spectrometry) によるセシウム濃度を測定した。臓器中のセシウ...

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Published in動物臨床医学 Vol. 22; no. 1; pp. 31 - 34
Main Authors 木田, 克弥, 古濱, 和久, 陳, 忠正, 稲沢, 直生実, 山口, 敏朗, 佐々木, 基樹, 石井, 三都夫, 岸本, 海織, 山田, 一孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 動物臨床医学会 2013
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ISSN1344-6991
1881-1574
DOI10.11252/dobutsurinshoigaku.22.31

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Summary:ベントナイトのセシウム体内移行抑制効果について調べた。実験には,ホルスタイン種子牛6頭を使用し,28日の実験期間中,全頭に安定同位体の塩化セシウム(3.0mg/kg/day)を人工乳に溶解し,投与した。塩化セシウムに加えベントナイト0.5w/v%を人工乳に懸濁した投与群(n=3)と塩化セシウムのみの対照群(n=3)の2群を設定した。実験開始0,1,2,3,7,14,21および28日目に採血,28日目に骨格筋,心臓,肝臓,腎臓および糞便を採材し,ICP-MS (inductively coupled plasma mass spectrometry) によるセシウム濃度を測定した。臓器中のセシウム濃度からベントナイトの効果は明らかではなかったが,血球中セシウム濃度平均値は投与後14日まで投与群が対照群よりも低値を示した。このことから,ベントナイトによるセシウム体内移行抑制効果の可能性が示唆された。
ISSN:1344-6991
1881-1574
DOI:10.11252/dobutsurinshoigaku.22.31