高コレステロール血症に対する行動療法 : 保健所の集団健康教育として(原著)

米国の高コレステロール血症の教育プログラムの基本方針にそって,保健所で12名の中高年女性(平均年齢57.5歳総コレステロール値286.5mg/dl)の集団行動療法を行なった。プログラムは5回の教育セッショソと3か月後の評価のための2回のセッションからなり,行動変容の目的は,高脂血症に関する知識の増加,食行動の改善と身体活動の増強とし,そのために講義実習に加えて,個別の行動目標の設定,食行動の自己監視法,オペラント強化法などの技法を用いた。その結果,総コレステロール値が31mg/dl(11%),LDL一コレステロール値が37mg/dl(18%)減少し,HDL-コレステロール値が81ng/d1(2...

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Published in行動療法研究 Vol. 17; no. 1; pp. 1 - 11
Main Authors 仲宗根, 信枝, 足達, 淑子, 目野, 俊子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本認知・行動療法学会 31.03.1991
日本行動療法学会
Subjects
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ISSN0910-6529
2424-2594
DOI10.24468/jjbt.17.1_1

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Summary:米国の高コレステロール血症の教育プログラムの基本方針にそって,保健所で12名の中高年女性(平均年齢57.5歳総コレステロール値286.5mg/dl)の集団行動療法を行なった。プログラムは5回の教育セッショソと3か月後の評価のための2回のセッションからなり,行動変容の目的は,高脂血症に関する知識の増加,食行動の改善と身体活動の増強とし,そのために講義実習に加えて,個別の行動目標の設定,食行動の自己監視法,オペラント強化法などの技法を用いた。その結果,総コレステロール値が31mg/dl(11%),LDL一コレステロール値が37mg/dl(18%)減少し,HDL-コレステロール値が81ng/d1(21%)増加した。行動の直接的変化として,食行動では栄養バランスの改善,適正エネルギー摂取,摂取食品数の増加が,身体活動では週当たり運動時間の増加が,また血中脂質に関する知識の増加など望ましい変化が得られた。
ISSN:0910-6529
2424-2594
DOI:10.24468/jjbt.17.1_1