小児心臓手術後の無気肺の発生率およびその危険因子の検討

【目的】人工心肺を使用する小児開心術後の無気肺の発生率およびその危険因子の同定を目的とした。【方法】2013年1月から2014年12月に当センターで人工心肺使用下に予定手術が行われた月齢1ヶ月から年齢12歳の患者における手術中の無気肺発生率およびその危険因子を遡及的に調査した。【結果】人工心肺使用下に予定手術が行われた患者226症例のうち,術前の心臓カテーテル検査のデータが得られた178症例で検討した。無気肺は58症例(32.6%)に発生し危険因子として低年齢(月齢)(odds ratio (OR) 0.96, 95% CI 0.94~0.99, p=0.01),人工心肺時間(分)(OR 1....

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Published inCardiovascular Anesthesia Vol. 21; no. 1; pp. 117 - 121
Main Authors 宮城, 健, 川村, 篤, 有本, 祥子, 前平, 弥智, 下川, 亮, 木内, 恵子, 位田, みつる, 寺西, 理恵
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本心臓血管麻酔学会 2017
日本心臓血管麻酔学会
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ISSN1342-9132
1884-7439
DOI10.11478/jscva.2016-2-015

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Summary:【目的】人工心肺を使用する小児開心術後の無気肺の発生率およびその危険因子の同定を目的とした。【方法】2013年1月から2014年12月に当センターで人工心肺使用下に予定手術が行われた月齢1ヶ月から年齢12歳の患者における手術中の無気肺発生率およびその危険因子を遡及的に調査した。【結果】人工心肺使用下に予定手術が行われた患者226症例のうち,術前の心臓カテーテル検査のデータが得られた178症例で検討した。無気肺は58症例(32.6%)に発生し危険因子として低年齢(月齢)(odds ratio (OR) 0.96, 95% CI 0.94~0.99, p=0.01),人工心肺時間(分)(OR 1.01, 95% CI 1.00~1.01, p=0.0002)が同定された。【結論】無気肺の発生率は32.6%であり,危険因子として低年齢,長い人工心肺時間が同定された。
ISSN:1342-9132
1884-7439
DOI:10.11478/jscva.2016-2-015