アセトアミノフェンの長期投与により重症薬剤性肝障害をきたした帯状疱疹後神経痛の1例
「I はじめに」 アセトアミノフェンは高用量で長期投与を行った場合に致命的な肝障害をきたすことが知られている. 今回われわれは, 帯状疱疹痛・帯状疱疹後神経痛に対しアセトアミノフェンを約2カ月間内服し重症薬剤性肝障害を発症した症例を経験したので, 患者本人の承諾を得て報告する. 「II 症例」 患者は77歳, 女性. 身長146.5cm, 体重61.7kg. 高血圧, 脂質異常症, 左乳癌術後の既往があり, メトクロプラミド, プラバスタチンナトリウム, カンデサルタンレキセチルを内服していた. 某年7月6日に右乳房下から背部にかけて帯状に水疱が集簇していたため7月8日に当院皮膚科を受診した....
Saved in:
| Published in | Journal of Japan Society of Pain Clinicians Vol. 25; no. 1; pp. 32 - 33 |
|---|---|
| Main Authors | , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
25.02.2018
日本ペインクリニック学会 Japan Society of Pain Clinicians |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1340-4903 1884-1791 |
| DOI | 10.11321/jjspc.17-0021 |
Cover
| Summary: | 「I はじめに」 アセトアミノフェンは高用量で長期投与を行った場合に致命的な肝障害をきたすことが知られている. 今回われわれは, 帯状疱疹痛・帯状疱疹後神経痛に対しアセトアミノフェンを約2カ月間内服し重症薬剤性肝障害を発症した症例を経験したので, 患者本人の承諾を得て報告する. 「II 症例」 患者は77歳, 女性. 身長146.5cm, 体重61.7kg. 高血圧, 脂質異常症, 左乳癌術後の既往があり, メトクロプラミド, プラバスタチンナトリウム, カンデサルタンレキセチルを内服していた. 某年7月6日に右乳房下から背部にかけて帯状に水疱が集簇していたため7月8日に当院皮膚科を受診した. 外来で右第6胸髄神経の帯状疱疹と診断され, ファムシクロビル1,500mg/日を7日分処方された. 7月16日に鎮痛目的にアセトアミノフェン4,000mg/日を14日分処方された. |
|---|---|
| ISSN: | 1340-4903 1884-1791 |
| DOI: | 10.11321/jjspc.17-0021 |