高位脛骨骨切り術後の仮性動脈瘤に対しVIABAHNを用いて血管内治療した1例

症例は,3カ月前に左高位脛骨骨切り術を施行された68歳男性.術後早期より認めていた左下腿痛および左下腿腫脹が増悪し,左下腿近位部外側に拍動性腫瘤を認めた.エコー検査および造影CT検査で前脛骨動脈と連続性を有する仮性動脈瘤と診断し,血管内治療を施行した.前脛骨動脈が近位部で断裂し仮性動脈瘤を形成しており,前脛骨動脈起始部を被覆する形で脛骨腓骨動脈幹から膝下膝窩動脈にかけてVIABAHNを2本内挿した.さらに,前脛骨動脈末梢を逆行性穿刺し,仮性動脈瘤近位部・遠位部の前脛骨動脈をコイル塞栓した.最終造影では仮性動脈瘤は造影されず,VIABAHN内挿直後から左下腿痛および患部の拍動は消失した....

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Bibliographic Details
Published inJapanese Journal of Vascular Surgery Vol. 28; no. 2; pp. 111 - 114
Main Authors 今井, 伸一, 久良木, 亮一, 小野原, 俊博
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本血管外科学会 15.03.2019
日本血管外科学会
JAPANESE SOCIETY FOR VASCULAR SURGERY
Subjects
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ISSN0918-6778
1881-767X
DOI10.11401/jsvs.19-00001

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Summary:症例は,3カ月前に左高位脛骨骨切り術を施行された68歳男性.術後早期より認めていた左下腿痛および左下腿腫脹が増悪し,左下腿近位部外側に拍動性腫瘤を認めた.エコー検査および造影CT検査で前脛骨動脈と連続性を有する仮性動脈瘤と診断し,血管内治療を施行した.前脛骨動脈が近位部で断裂し仮性動脈瘤を形成しており,前脛骨動脈起始部を被覆する形で脛骨腓骨動脈幹から膝下膝窩動脈にかけてVIABAHNを2本内挿した.さらに,前脛骨動脈末梢を逆行性穿刺し,仮性動脈瘤近位部・遠位部の前脛骨動脈をコイル塞栓した.最終造影では仮性動脈瘤は造影されず,VIABAHN内挿直後から左下腿痛および患部の拍動は消失した.
ISSN:0918-6778
1881-767X
DOI:10.11401/jsvs.19-00001