高拍出性心不全を契機に発見された外傷性浅大腿動静脈瘻の1例

要旨:受傷後長期間を経過した後,高拍出性心不全の発症を契機に発見された外傷性浅大腿動静脈瘻の1 例を経験したため報告する.症例は63 歳男性.夜間呼吸苦を主訴に当院へ緊急搬送となった.精査の結果,約40 年前の刺創による外傷性左浅大腿動静脈瘻による高拍出性心不全と診断した.外科的に瘻孔閉鎖術を行い,高拍出性心不全は速やかに改善した.術後経過中,拡張した左浅大腿静脈内に深部静脈血栓症を併発し,下大静脈フィルター留置を行った....

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Published inJapanese Journal of Vascular Surgery Vol. 24; no. 1; pp. 50 - 53
Main Authors 新名, 克彦, 早瀬, 崇洋, 中村, 栄作, 児嶋, 一司, 横田, 敦子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本血管外科学会 2015
日本血管外科学会
JAPANESE SOCIETY FOR VASCULAR SURGERY
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ISSN0918-6778
1881-767X
DOI10.11401/jsvs.14-00030

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Summary:要旨:受傷後長期間を経過した後,高拍出性心不全の発症を契機に発見された外傷性浅大腿動静脈瘻の1 例を経験したため報告する.症例は63 歳男性.夜間呼吸苦を主訴に当院へ緊急搬送となった.精査の結果,約40 年前の刺創による外傷性左浅大腿動静脈瘻による高拍出性心不全と診断した.外科的に瘻孔閉鎖術を行い,高拍出性心不全は速やかに改善した.術後経過中,拡張した左浅大腿静脈内に深部静脈血栓症を併発し,下大静脈フィルター留置を行った.
ISSN:0918-6778
1881-767X
DOI:10.11401/jsvs.14-00030