EVAR後のType 1aエンドリークに対して,開窓したアオルタ・エクステンションを用いた追加EVARで治療した一例
腹部大動脈瘤に対するステントグラフト治療(EVAR)の遠隔期の問題点として,エンドリーク(EL)による瘤拡大がある.われわれは,Type 1a ELの発生と瘤拡大を来したため血管内治療を行った1例を経験した.症例は88歳男性.腎動脈下腹部大動脈瘤に対してEVARを施行された2年半後に,大動脈瘤径の拡大を認めた.CTおよび血管造影にてType 1aおよびType 2 ELを診断した.Type 1a ELに関して,中枢側ランディングゾーンが腎動脈下に十分にとれないが,右腎動脈分岐部が15 mm左よりも中枢側であることから,アオルタ・エクステンションに左腎動脈に合わせた開窓を行って留置した.術後Ty...
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          | Published in | Japanese Journal of Vascular Surgery Vol. 27; no. 4; pp. 309 - 312 | 
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| Main Authors | , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            特定非営利活動法人 日本血管外科学会
    
        16.08.2018
     日本血管外科学会 JAPANESE SOCIETY FOR VASCULAR SURGERY  | 
| Subjects | |
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| ISSN | 0918-6778 1881-767X  | 
| DOI | 10.11401/jsvs.18-00004 | 
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| Summary: | 腹部大動脈瘤に対するステントグラフト治療(EVAR)の遠隔期の問題点として,エンドリーク(EL)による瘤拡大がある.われわれは,Type 1a ELの発生と瘤拡大を来したため血管内治療を行った1例を経験した.症例は88歳男性.腎動脈下腹部大動脈瘤に対してEVARを施行された2年半後に,大動脈瘤径の拡大を認めた.CTおよび血管造影にてType 1aおよびType 2 ELを診断した.Type 1a ELに関して,中枢側ランディングゾーンが腎動脈下に十分にとれないが,右腎動脈分岐部が15 mm左よりも中枢側であることから,アオルタ・エクステンションに左腎動脈に合わせた開窓を行って留置した.術後Type 1a ELは消失した.本法は,EVAR術後のType 1aに対する治療法のオプションとなり得ると考えられた. | 
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| ISSN: | 0918-6778 1881-767X  | 
| DOI: | 10.11401/jsvs.18-00004 |