Walking Stroop Carpet による転倒リスク評価の有用性

【目的】Walking Stroop Carpet(以下,WSC)課題による転倒リスク評価の有用性について検討することを研究目的とした。【方法】対象は地域在住高齢者で,転倒群30 名と非転倒群70 名とした。WSC は,5 m の歩行路に「赤色」「青色」「黄色」「緑色」と書かれたターゲットを横4 列×縦10 列に配置したもので,ターゲットの文字は異なる色彩で印刷されており,文字と色彩は一致しない。WSC 課題は3 条件実施され,たとえば色条件では指示した色彩のみを選択し踏み歩くことが求められ,所要時間を計測した。【結果】WSC 課題(色条件)は,転倒群の所要時間が有意に遅延しており,ロジスティ...

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Published in理学療法学 Vol. 44; no. 3; pp. 219 - 225
Main Authors 宅間, 豊, 滝本, 幸治, 奥田, 教宏, 岡部, 孝生, 井上, 佳和, 竹林, 秀晃, 宮本, 祥子, 宮本, 謙三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 2017
日本理学療法士協会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.11156

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Summary:【目的】Walking Stroop Carpet(以下,WSC)課題による転倒リスク評価の有用性について検討することを研究目的とした。【方法】対象は地域在住高齢者で,転倒群30 名と非転倒群70 名とした。WSC は,5 m の歩行路に「赤色」「青色」「黄色」「緑色」と書かれたターゲットを横4 列×縦10 列に配置したもので,ターゲットの文字は異なる色彩で印刷されており,文字と色彩は一致しない。WSC 課題は3 条件実施され,たとえば色条件では指示した色彩のみを選択し踏み歩くことが求められ,所要時間を計測した。【結果】WSC 課題(色条件)は,転倒群の所要時間が有意に遅延しており,ロジスティック回帰分析の結果,色条件のみが転倒を説明する変数として抽出された(オッズ比1.62,95% 信頼区間=1.00–2.60)。【結語】WSC 課題(色条件)は,転倒リスク評価に利用可能であることが示唆された。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.11156