重度パーキンソン病の小刻みな車いす駆動における聴覚リズム刺激の併用で駆動能力が改善した3 症例

【目的】重度パーキンソン病3 例の車いす駆動に聴覚リズム刺激を併用して駆動能力が改善するか検証する。【方法】車いす駆動可能なHoehn&Yahr 重症度分類4度の重度パーキンソン病3例(症例A,B,C)を対象とした。ベースライン,介入期,介入後,フォロー期の4期とし,ベースラインとフォロー期は聴覚リズム刺激,介入期と介入後は聴覚リズム刺激ありで10 m 車いす駆動の所要時間と駆動回数を計測した。介入期に車いす駆動を5分間,週2回,4週間練習した。【結果】介入後に症例A(ベースライン100%とし,所要時間31%,駆動回数28%),症例B(37%,26%),症例C(54%,65%)のいずれ...

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Published in理学療法学 Vol. 42; no. 6; pp. 519 - 523
Main Authors 岡村, 達朗, 小林, 量作
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 20.10.2015
日本理学療法士協会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.11026

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Summary:【目的】重度パーキンソン病3 例の車いす駆動に聴覚リズム刺激を併用して駆動能力が改善するか検証する。【方法】車いす駆動可能なHoehn&Yahr 重症度分類4度の重度パーキンソン病3例(症例A,B,C)を対象とした。ベースライン,介入期,介入後,フォロー期の4期とし,ベースラインとフォロー期は聴覚リズム刺激,介入期と介入後は聴覚リズム刺激ありで10 m 車いす駆動の所要時間と駆動回数を計測した。介入期に車いす駆動を5分間,週2回,4週間練習した。【結果】介入後に症例A(ベースライン100%とし,所要時間31%,駆動回数28%),症例B(37%,26%),症例C(54%,65%)のいずれも所要時間と駆動回数が顕著に減少した。フォロー期は2例が効果持続し,1例は持続しなかった。【結論】聴覚リズム刺激を併用した車いす駆動練習は,重度パーキンソン病の車いす駆動改善に有効である可能性を示した。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.11026