冠動脈瘤,大動脈肺動脈瘻を合併する冠動脈肺動脈瘻破裂の1例

巨大冠動脈瘤を合併する冠動脈肺動脈瘻は比較的稀な疾患である.通常,有症状時は虚血症状や心不全症状が出現することが多いが,小さな瘤においても破裂の報告があり,積極的治療が望ましいとされている.症例は72歳女性.意識消失で救急搬送された.冠動脈肺動脈瘻,冠動脈瘤,大動脈肺動脈瘻,心タンポナーデと診断し,心囊ドレナージ術後に緊急手術を施行した.出血は瘻破裂によるものと診断し,人工心肺使用,心停止下に右冠動脈肺動脈瘻結紮術,左冠動脈肺動脈瘻破裂部周囲の瘻縫合閉鎖術を行った.術後経過は順調で,術後15日に軽快退院した.術後3カ月時に残存瘻へのコイル塞栓術を行った....

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Published inShinzo Vol. 49; no. 12; pp. 1269 - 1273
Main Authors 森村, 隼人, 王, 志超, 池田, 司, 福田, 尚司, 保坂, 茂, 戸口, 幸治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 15.12.2017
日本心臓財団・日本循環器学会
Japan Heart Foundation
Subjects
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.49.1269

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Summary:巨大冠動脈瘤を合併する冠動脈肺動脈瘻は比較的稀な疾患である.通常,有症状時は虚血症状や心不全症状が出現することが多いが,小さな瘤においても破裂の報告があり,積極的治療が望ましいとされている.症例は72歳女性.意識消失で救急搬送された.冠動脈肺動脈瘻,冠動脈瘤,大動脈肺動脈瘻,心タンポナーデと診断し,心囊ドレナージ術後に緊急手術を施行した.出血は瘻破裂によるものと診断し,人工心肺使用,心停止下に右冠動脈肺動脈瘻結紮術,左冠動脈肺動脈瘻破裂部周囲の瘻縫合閉鎖術を行った.術後経過は順調で,術後15日に軽快退院した.術後3カ月時に残存瘻へのコイル塞栓術を行った.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.49.1269