鼓索神経に並走する骨橋形成をみとめた中耳奇形の手術と3次元CT所見

中耳奇形には様々なバリエーションがあるため、術前に耳小骨の奇形構造を確実に画像診断することは困難な場合がある。今回著者らは、過去にほとんど報告されていない、鼓索神経に並走した骨橋形成を持つ耳小骨奇形の手術を経験した。術前の3次元CT検査では、骨橋の存在を確認することができた。また、内視鏡を用いることにより、顕微鏡では死角になる骨橋の内側を詳細に観察できるため、走行異常を伴う可能性のある顔面神経管とアブミ骨の位置を明視下に確認し、安全な手術を行うことができた。...

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Published inOtology Japan Vol. 19; no. 1; pp. 55 - 58
Main Authors 松島, 康二, 瀬戸, 由記子, 安田, 真美子, 瀬戸, 陽, 小林, 真由美, 枝松, 秀雄, 八十島, 唯幸, 佐々木, 優子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳科学会 2009
日本耳科学会
Japan Otological Society
Subjects
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ISSN0917-2025
1884-1457
DOI10.11289/otoljpn.19.55

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Summary:中耳奇形には様々なバリエーションがあるため、術前に耳小骨の奇形構造を確実に画像診断することは困難な場合がある。今回著者らは、過去にほとんど報告されていない、鼓索神経に並走した骨橋形成を持つ耳小骨奇形の手術を経験した。術前の3次元CT検査では、骨橋の存在を確認することができた。また、内視鏡を用いることにより、顕微鏡では死角になる骨橋の内側を詳細に観察できるため、走行異常を伴う可能性のある顔面神経管とアブミ骨の位置を明視下に確認し、安全な手術を行うことができた。
ISSN:0917-2025
1884-1457
DOI:10.11289/otoljpn.19.55