片頭痛患者の災害への備えに関する調査―お薬手帳の認知度および常備薬の準備状況

【目的】片頭痛患者の,震災時におけるお薬手帳の有用性に関する認知度,および災害への備えに関する現状を明らかにする.【方法】片頭痛患者を対象にアンケート調査を実施した.【結果】回収率は67.5%(77/114名)であった.東日本大震災時に,処方や代替薬の選択などに際しお薬手帳が役立ったことを61.0%の患者は知らなかった.震災に備えて,66.2%の患者は常に予備の内服薬を持ち歩いていたが,お薬手帳を常に携帯している,あるいは緊急時すぐに持ち出せる場所に保管しているとの回答は,それぞれ20.8%,16.9%であった.【結論】平常時から,患者に薬剤の管理方法と災害時の対応を十分に指導し,患者個人の危...

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Published in日本ペインクリニック学会誌 Vol. 22; no. 2; pp. 83 - 87
Main Authors 石井, 正和, 高木, 麻帆, 河村, 満, 栗原, 竜也, 山田, 智波, 市川, 瑞季, 加藤, 大貴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本ペインクリニック学会 2015
日本ペインクリニック学会
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ISSN1340-4903
1884-1791
DOI10.11321/jjspc.14-0044

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Summary:【目的】片頭痛患者の,震災時におけるお薬手帳の有用性に関する認知度,および災害への備えに関する現状を明らかにする.【方法】片頭痛患者を対象にアンケート調査を実施した.【結果】回収率は67.5%(77/114名)であった.東日本大震災時に,処方や代替薬の選択などに際しお薬手帳が役立ったことを61.0%の患者は知らなかった.震災に備えて,66.2%の患者は常に予備の内服薬を持ち歩いていたが,お薬手帳を常に携帯している,あるいは緊急時すぐに持ち出せる場所に保管しているとの回答は,それぞれ20.8%,16.9%であった.【結論】平常時から,患者に薬剤の管理方法と災害時の対応を十分に指導し,患者個人の危機管理意識を高める必要があることが明らかとなった.
ISSN:1340-4903
1884-1791
DOI:10.11321/jjspc.14-0044