心臓血管外科の最前線

今日は最近行われている心臓血管外科手術についてお話させていただきたいと思います.「心臓外科手術の件数と種類」心臓血管外科手術は全国で合計約6万件以上が行われており, 年々増加傾向にあります. その原因は, 動脈硬化性疾患が増加していることと高齢化社会の中で治療対象となる高齢者が増加していることが関係していると思われます. 心臓血管外科医が行っている手術には大きく分けて4種類の疾患が分類されます. まず, 生まれつき心臓の奇形があるため小児期に手術が必要となる先天性心疾患, 次に狭心症や心筋梗塞などに対する冠動脈バイパス術に代表される虚血性心疾患, また大動脈弁狭窄症や僧帽弁閉鎖不全症などの弁膜...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inShinzo Vol. 50; no. 9; pp. 1068 - 1071
Main Author 福井, 寿啓
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 15.09.2018
日本心臓財団・日本循環器学会
Japan Heart Foundation
Online AccessGet full text
ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.50.1068

Cover

More Information
Summary:今日は最近行われている心臓血管外科手術についてお話させていただきたいと思います.「心臓外科手術の件数と種類」心臓血管外科手術は全国で合計約6万件以上が行われており, 年々増加傾向にあります. その原因は, 動脈硬化性疾患が増加していることと高齢化社会の中で治療対象となる高齢者が増加していることが関係していると思われます. 心臓血管外科医が行っている手術には大きく分けて4種類の疾患が分類されます. まず, 生まれつき心臓の奇形があるため小児期に手術が必要となる先天性心疾患, 次に狭心症や心筋梗塞などに対する冠動脈バイパス術に代表される虚血性心疾患, また大動脈弁狭窄症や僧帽弁閉鎖不全症などの弁膜症疾患, そして動脈硬化性大動脈瘤や大動脈解離に対する大動脈置換術などがあります. 本日は先天性心疾患と大動脈疾患以外の後天性の心臓疾患について現在行われている治療に関して解説したいと思います.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.50.1068