リスク最小化に向けた患者への医薬品情報を考える —患者向医薬品ガイドの検討

適正な薬物治療を行うにあたり, 患者が医薬品の情報を正しく理解し適正に使用することは, 治療効果の向上や安全性確保に不可欠である. 患者と医療者が, パートナーシップに基づき, 薬物治療や医薬品について話し合いを行い決定する(concordance)際に手助けとなるような情報が提供されることが望ましい. 「患者向医薬品ガイド」は患者向けに作成した医薬品情報資材である. 平成17年6月30日の厚生労働省医薬食品局長通知に基づき, 患者等が医療用医薬品を正しく理解し重篤な副作用の早期発見等を促す目的で, 製造販売業者が, 添付文書の内容に準拠し, 高校生程度の者が理解できるように作成されたものであ...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 135; no. 2; pp. 269 - 270
Main Authors 山本, 美智子, 杉森, 裕樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 2015
日本薬学会
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ISSN0031-6903
1347-5231
DOI10.1248/yakushi.14-00232-F

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Summary:適正な薬物治療を行うにあたり, 患者が医薬品の情報を正しく理解し適正に使用することは, 治療効果の向上や安全性確保に不可欠である. 患者と医療者が, パートナーシップに基づき, 薬物治療や医薬品について話し合いを行い決定する(concordance)際に手助けとなるような情報が提供されることが望ましい. 「患者向医薬品ガイド」は患者向けに作成した医薬品情報資材である. 平成17年6月30日の厚生労働省医薬食品局長通知に基づき, 患者等が医療用医薬品を正しく理解し重篤な副作用の早期発見等を促す目的で, 製造販売業者が, 添付文書の内容に準拠し, 高校生程度の者が理解できるように作成されたものである. 作成対象の医薬品は, 添付文書に警告欄が設けられているもの, 「効能・効果に関する使用上の注意」等の項に「患者に説明する」旨が記載されているもの, 患者に対し特別に適正使用に関する情報提供が行われているものである.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.14-00232-F