一般用医薬品とセルフメディケーションに関する薬学教育の特徴と課題

「1. はじめに」薬剤師が要指導医薬品や一般用医薬品(以下, 要指導医薬品と一般用医薬品をあわせて「OTC医薬品」と略記する)を販売したり, 薬局製造販売医薬品を製造販売することは, 薬剤師法に定められた薬剤師の任務のなかの「医薬品の供給」に相当する. とくに, 薬局医薬品(薬局医薬品のうち薬局製造販売医薬品は処方箋がなくても販売可能), 要指導医薬品及び一般用医薬品のなかの第一類医薬品の販売は薬剤師の専権事項で, わが国においてこれが許されているのは薬剤師のみである. 本稿では, 薬学教育モデル・コアカリキュラムにおける薬剤師のOTC医薬品販売とセルフメディケーションについての取扱いについて...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 136; no. 7; pp. 933 - 937
Main Author 渡辺, 謹三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.07.2016
日本薬学会
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ISSN0031-6903
1347-5231
DOI10.1248/yakushi.15-00257-1

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Summary:「1. はじめに」薬剤師が要指導医薬品や一般用医薬品(以下, 要指導医薬品と一般用医薬品をあわせて「OTC医薬品」と略記する)を販売したり, 薬局製造販売医薬品を製造販売することは, 薬剤師法に定められた薬剤師の任務のなかの「医薬品の供給」に相当する. とくに, 薬局医薬品(薬局医薬品のうち薬局製造販売医薬品は処方箋がなくても販売可能), 要指導医薬品及び一般用医薬品のなかの第一類医薬品の販売は薬剤師の専権事項で, わが国においてこれが許されているのは薬剤師のみである. 本稿では, 薬学教育モデル・コアカリキュラムにおける薬剤師のOTC医薬品販売とセルフメディケーションについての取扱いについて言及し, さらにこれらを薬学教育で取り組んで展開する際に課題となる業務上の特徴を処方箋調剤業務の特徴などと比較しながら述べてみたい. 「2. 薬学教育モデル・コアカリキュラムにおけるOTC医薬品とセルフメディケーション」平成18年度から薬剤師を目指す学生に対する薬学教育は六年制に移行し, その学習過程の中に実務に関係する内容が多く取り込まれた.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.15-00257-1